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昨日、父が亡くなりました。看取りの権利を奪われ怒っています

父が昨日亡くなりました。

92歳の大往生で、葬儀は肉親のみで行うこととし、手配を終えたところです。

でもちょっと納得できないことがあります。

 

父は2013年から特別養護老人ホームに入所していました。7月には私の家に外出で連れてきました。ほかに月一回程度私が訪問していました。10月初旬に施設から電話があり、

「お父様の様子がおかしい」

と。行ってみるとご飯を食べず、水を飲まないとのことで弱っていました。

「このままだと死んじゃう。点滴を打ってほしい」

と頼んだら、

「施設は病院でないので医療行為はできない」

と言われました。そこで、ホームの主治医に相談し、病院に検査入院しました。

 血液を調べ、点滴を打ってもち直し、病院の医師からは

「脱水症状だけ。それ以外にどこも悪いところはない」

と言われ退院。その際、家族間で

「施設にいると水を飲まなくても放っておかれ、死んじゃう。私がポカリスエットを飲むよう言えば飲む。でもそういうのは根気いるので、施設に求めるのは酷、家族でしかできないから引き取りたい」

と話し合い、施設に退所させて家に迎えたいとお願いしました。

 けれども、施設長、課長、室長、施設の管理職から強く反対されました。

「知識のない介護をすればかえって危険」と。

 それなので、介護の本を買って勉強し、施設に通って職員の介助(ベッドから車いすへの移乗など)を見て教わり、介護ベッドを買って準備をしました。

 また、

「いきなり引き取りでなく、日帰り外出やお泊り外出から始めてなれてください」

といわれたので、先週の土曜日に父の母校の行事があるので外出させることにしました。

前日の金曜日に施設の主治医に再度相談に行くと

「腎臓の数値がやや悪化してる。大きく言えば老衰の範囲だが、このままいけば3,4ヶ月の命、早ければ一ヶ月」

と言われました。療養型の病院への転院の道もあるとも。私は、

「点滴チューブにつないで何年もとか、胃ろうまでして生かしたくはない、本人も望まないと思う。ただ、もう余命が数ヶ月なら、家にひきとって根気よく水や食事を飲ませながら、最期を一緒に過ごして看取りたい」

といいました。主治医は「家族の強い愛があるので、退所して自宅に戻る方向で調整してあげなさい。ただし施設も経営があるので退所日などは相談すること」

と施設の人に指示してくれました。

けれども、医師がいなくなると、施設長らはまた反対しました。

土曜日の外出許可すら撤回され、このまま帰ると明日は出してもらえないと恐れ、急遽このまま連れて帰ることを決心し、2時間引き下がって、なんとか父を連れ出し、金曜の夜家に泊まってもらい、行事に行きました。土曜日も家に泊まって日曜日に施設に戻りました。

「二泊三日無事何とか介護できたので、すぐにでも引き取りたい」

というと、「話し合ってから」と言われ、16日木曜日が話し合いの日と指定されました。

16日に反対されても引き取るつもりで、介護実習の情報を集めたり、介護用品の展示に申し込んだり、歩行器を買ったり、あわただしく準備をしていたら、15日の午後に

「お父様が急変して呼吸停止した」

と電話がきました。

かけつけたけど、すでに亡くなっていました。救命措置はしていないそうです。私はショックで心臓がどきどきし過呼吸になりました。

日曜日に施設に戻さず家にとどめて置けばよかったと思いました。

知り合いの医師に相談したところ、

「家族の望みを退けるのはおかしい。90代のおばあちゃんがおじいちゃんを引き取りたいというならまだしも、介護できる健康な若い娘がいて、断るのはおかしい。その施設は経営が苦しいのではないか」

と言われました。

 確かに、そのとき父がいた2Fは、空室が多く、数えると32床中8床が空きでした。でも、特別養護老人ホームは入所待ちが多いと聞くので、父に執着せず新しい人をいれればよいので、本当の理由は不明です。

 その医師は意外なことを言いました。

「実は自分も最近親が亡くなった。癌で入院して、癌ではなく、病院で脱水になったのに点滴されないで死んだ。だからあなたと同じ怒りがある」

 それで、脱水症状なのに点滴をされない保護責任放棄のようなことや、家族が引き取りたいのに退院させてくれないという、看取りの権利の問題はよくあることなのではないかと思いました。

 家族や医師、警察にも相談し、話を聞いてもらうと落ちついたのもあり、書きました。

 とても残念なので、おいおい記述を詳しくしていくつもりです。

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コメント

大変でしたね。お悔やみ申し上げます。
反対された時、警察だと民事不介入で無理でも、施設を管轄する役場や厚生局それがダメなら厚労省に報告すると伝えれば良かったのではないでしょうか?日曜日に戻してしまったのが残念です。合掌

追伸:若林さんの本を拝読してからファンです。これからも社会悪を追及して下さい。皆が応援しています-☆

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