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韓国のお役人、日本のお役人

先週末、東京で世界旅行博が開かれ、大勢の外国人が訪れました。

私はひょんなことから韓国のお役人と知り合いました。地下鉄の中でアジア人の初老の男性から英語で話しかけられました。彼はどこで下りればいいかわからず混乱して私に確認したのです。ちょうど、私の降りる駅と同じだったので、一緒に下りて、改札口を出るまでおしゃべりをしました。

男性は、世界旅行博に出展している韓国の自治体ブースの事務局長でした。私はその話を聞いて、瞬時にいろいろ想像できました。元はおそらく韓国の役人で、天下って外郭団体の幹部になって日本に海外視察に来ているに違いない・・・・・・。拙著『公務員の異常な世界』で書いたように、韓国のお役所のシステムは日本と似ています。日本の制度を真似ているためです。日本同様、一部自治体に「出世困難手当て」などの不可解な手当てがあったり、年度末の海外視察が国民の非難を浴びているのです。私は親しみと興味をもち、後日一緒に食事をする約束をしました。

翌日、「刺身が食べたい」と言うので、寿司屋に案内してビールを傾け、韓国のお役人事情を聞きました。

「私は、公務員について本を書いているジャーナリストです。韓国のお役人事情は日本と同じと聞きました。失礼を承知でいくつか教えてください。あなたは、韓国のお役人で、定年退職前に外郭団体の幹部に移ったのですね。日本では天下りと言われています」

「我々は『早期名誉退職 honorable retirement 』と呼ぶ」

「で、韓国でも公務員の退職金は民間平均の2倍くらいで、年金も多いのですよね?」

苦笑いして頷きます。

彼が英語を話すのは、若い頃に役所からの派遣でイギリスに二年いたためだそうです。

「日本の役所にも若いうちに海外に派遣させる制度があるのですが、派遣期間中は日本と現地で二重に給料が出て丸儲けなので批判されています。韓国もそうですか」

やはり苦笑いして否定しません。

調子に乗った私は、うっかり軽口を叩いてしまいました。

「それでいて、日本の公務員は働かない人も多いんですよ」

すると、彼ははじめて強く否定しました。

「いや、そんなことはない」

そしておもしろい話をしてくれました。

「私の働いた自治体(京畿道政府)では、日本の神奈川県と姉妹都市で職員の交流をしていた。私のいた部署にも神奈川県の職員が2人、研修生として2年来ていた。彼らはまじめでよく働いた。中国の公務員も預かったがおしゃべりばかり。勤勉さでは日本が1番、韓国が2番、中国が3番だな。まあ、中国人は視野は広いが」

意外な、そして日本人としてはうれしい話です。

「それで・・・」彼は話を続けます。

「その二人の日本人は、二人ともウチの職員の韓国人女性と結婚をして、日本に連れていった。もう子どももいる。家に遊びに行ったけど、日本の家は狭かった。いい家のお嬢さんだったのに・・・・・・。でも、幸せそうだった」

日本人の勤勉さが韓国の女性公務員のハートを射止めたのでしょう。

(韓国の話はご本人の了解を得て書いています。続きがあるのでまた書きます)

京畿道 日本語ページ  http://japanese.gg.go.kr/

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コメント

これ、面白いですね!続き期待してます!
申し遅れましたが、ご著書何冊か読み、このブログも以前から拝見しています。

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